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[网络新闻] 音楽劇『魔都夜曲』の魅力(采访汇总贴)

本帖最后由 北京猫 于 2017-4-15 14:23 编辑

国家を揺るがす運命の恋の幕が上がるーー藤木直人×マイコ×河原雅彦が語る音楽劇『魔都夜曲』の魅力



『尺には尺を』から1年、俳優・藤木直人が4度目の舞台に立つ。
音楽劇『魔都夜曲』は、1930年代の上海を舞台にした、禁断の恋と陰謀が渦巻くスリリングな大人のエンターテイメントだ。藤木直人が演じるのは、公家の血筋に生まれ育ち、日本政府要職に就く父を持つ御曹司・白河清隆。華やかな身分でありながら、遊び好きで明朗快活な白河は、父に命じられ訪れた上海で気ままな遊興生活を送っていた。
そんな白河と出会い、恋におちるヒロイン・周 紅花(チョウ ホンファ)には、女優のマイコ、その他共演者には、小西遼生、橋本さとしなど、演劇界で活躍する俳優が勢揃いする。さらに脚本は、重厚な人間ドラマに定評のあるマキノノゾミ。演出は、話題作が続く河原雅彦が務める。
今回は、初の顔合わせとなる藤木、マイコ、河原の3人の豪華クロストークが実現。実話をベースにしているという本作の一端を語ってもらった。

知れば知るほど面白い、1930年代の魔都・上海

ーー本作は、マキノノゾミさんの脚本作品ですが、まずはこの作品の誕生の経緯を教えていただけますか。
河原:この作品は、僕が所属しているキューブという会社の20周年記念公演なんですけど、上層部の方たちが「いつか舞台にしたい」と温め続けていた思い入れの深い題材があって。それが、主人公のモチーフになっている近衛文隆さん。この方は、三度、内閣総理大臣を務めた近衛文麿の長男で、実際に上海へ赴いたこともあるんですね。そのときのエピソードをベースに書き下ろされたのが、この『魔都夜曲』というお話で。僕も今まさに近衛文隆さんのことや、1930年代の上海について、いろいろ調べているところです。

ーー現時点で魅力を感じているのは、どんなところですか。
河原:李香蘭とか川島芳子とか、名前は聞いたことある人たちがたくさん出てきて。政治情勢も複雑で混沌としている。そこがすごく面白いな、と。素材として魅力的なものがいっぱいあるだけに、それをどう面白く演出していくか。今はとにかくいろいろ吸収している真っ最中です。



ーー藤木さんやマイコさんはご自身の役柄についてどんな印象を抱きましたか?
藤木:白河清隆という男性は、名家の子息なんですけど自由奔放なところがあって、今までの僕があまり演じてこなかったタイプのキャラクター。それをどう演じていくかは、これからの楽しみですね。
ただ、その奔放さというのも、現代の奔放さとはまた意味が違って。当時は国と国が争いのさなかにあって、一歩間違えれば命を失う危険性もあった。そんな中での自由奔放さなんだと先ほど河原さんから伺って。そういった時代背景や当時の人たちの感覚は、現代を生きている自分には想像しても、なかなかし尽くせないところではあります。
モデルになった近衛文隆さんも最後は悲運の死をとげられた方。名前も変えていますし、フィクションとは言え、実在した方をモデルにした役を演じる責任感と難しさを感じますね。
マイコ:私が演じる紅花は、中国人の父と日本人の母を持つハーフで、彼女もまた何をしでかすかわからない自由奔放なところがある女性です。藤木さんのおっしゃる通り、一言で自由奔放なキャラクターと言っても時代が違えばまったく意味が変わります。だから、まずは彼女のバックグラウンドをしっかり理解することが大事。そのためにも当時の歴史的背景をいろいろ勉強したいなと思っているところです。

マイコさんには、「弟のお嫁さん」というイメージがありました(笑)

ーーちなみにおふたりは初共演ですが、お互いの印象は?
マイコ:藤木さんのイメージは、やっぱり「王子様」(笑)。私の周りに、藤木さんと舞台で共演された方がいるんですけど、みなさん口を揃えて「すごくいい人」とおっしゃるんですね。自然とカンパニーの士気を高めてくださるし、お芝居にも誠実で、「藤木さんがいたから頑張れた」というお話をたくさんの人から聞いて。今から共演がとても楽しみです。
藤木:僕の場合は、マイコさんに関してはCMの印象が強くて、物静かでおしとやかというイメージを持っていたんですけど。先日、まだ共演するという話を聞く前に、偶然マイコさんが出演されていた舞台(『お気に召すまま』)を拝見して。そこで演じていらっしゃった役が、僕の持っていたイメージとは真逆だったんですよ。エネルギッシュな役柄をとてもチャーミングに演じていらっしゃって、すごい方だな、と。
あとは旦那様とは以前、ドラマ(『スローダンス』)で兄弟役をやらせていただいたこともあったので、勝手に「弟のお嫁さん」というイメージを持っていました(笑)。

ーーおふたりに対する河原さんの印象は?
河原:白河という男は、政府要人の息子でしょう? そうなると育ちがやっぱり大切で。上流階級との付き合いもあるだろうし、どんなにざっくばらんな性格でも、立ち居振る舞いはソフィスティケートされているところが必ずある。その決して崩れることのない品の良さが、藤木さんにぴったりだと思っています。
マイコさんにしても、そういう御曹司が惹かれる女性ですから、どこが魅力かと言えばやっぱり品の良さと生命力だと思うんです。当時の方ってみなさんエネルギッシュなんですよ。我々のように平和ボケしていない。今回のキャストは、(橋本)さとしくんしかり小西(遼生)くんしかり、みんな生命力の強そうな方ばかり。マイコさんも見るからに生命力がにじみ出ていらっしゃるので、きっと素敵な紅花を演じてくださるだろうと期待しています。

お客さんがドキドキソワソワできる一級の見世物にしたい

ーー今回は、音楽劇と銘打っているところが注目ですね。
河原:難しいところですよね。ミュージカルではないですから、感極まって気持ちを歌に乗せるというのとはまた違う。基本的に今、マキノさんが書いてらっしゃるストーリーラインは音楽というものを特に意識はされていないんです。そこに、どう音楽を融合させていくかは、これから作戦を練っていくところ。今回は歌えるキャストの方も多いですしね。藤木さんもギターはお得意と聞いてるので、そのあたりは入れられたらと思うんですけど。

ーー見てみたいですね、藤木さんの演奏される姿は。
藤木:そうですね。とは言っても決して藤木直人としてギターを弾くわけではないですから。ギターは昔からずっとやっていますし大好きなので、もしストーリー上で必然性があれば弾いてみたいなとは思います。

ーーマイコさんもバレエをやってらっしゃったので、ぜひ踊っている姿は見たいです。
マイコ:踊りは私も好きなので、もしそういう機会がいただけるなら嬉しいですね。歌は、以前音楽劇(『ヴォイツェク』)をやったことがあるんですけど、そのときは子守歌だけでした(笑)。今回は……どうなるでしょう? そのあたりは稽古が始まってからのお楽しみですね。
生バンドも登場しますし、音楽の華やかさと、1930年代の歴史的な影の部分が相まって、きっとドラマティックな作品になるんじゃないかなとワクワクしています。
“萤之光”这把钥匙,打开了一扇名为“藤木直人”的门!

河原:重厚なハードボイルドを得意とされているマキノさんの脚本に、音楽を含めたエンタメとしての華やかさや、上海の妖しさを色づけしつつ、いい意味でいろんなものが混沌としている舞台になれば。
物語としても、いろんな人の思惑が渦巻く中で、まっすぐ純粋に生きる白河の姿が軸になると思うんです。その純粋さも、ボンボンならではの良い意味での世間知らずなところがあるからこそ。周囲にとらわれず、自分の立場も忘れて大胆な行動に出る白河を追いかけながら、お客さんがドキドキソワソワできる一級の見世物にしたいですね。


見ている方が本物の恋だと思うくらい、のめりこんで演じられたら

ーーそういう意味でも、やはり気になるのは、白河と紅花の間に生まれる「秘められた恋」です。

河原:この恋はダメですよ(笑)。いろんな人に迷惑をかけて、国家を揺るがす重大問題にさえなりかけるわけですから。それでもふたりはいろんな事情を振り切って恋を貫こうとする。その情熱と覚悟がドラマですよね。


ーー藤木さんとマイコさんは、こうした障害のある恋についてはどう思いますか?

マイコ:もちろんドラマとしては面白いと思うんですけど、自分が同じ立場だったら選ばないと思います。人に迷惑をかけるのはあまり好きではないので……(笑)。

藤木:実際、それだけ情熱的な恋におちることができる人の方が少ないですよね。もしも自分が白河と同じ立場になったとき、白河のような行動に出られるかと言うとわからないですし。そういう叶わない恋、滅多にない恋だからこそドラマになるんだと思います。


ーーそんな許されざる恋をどんなふうに演じていきたいですか?

藤木:まだ台本をいただいていないので、どうなるかはわかりませんが、弟のお嫁さんですし、妻夫木くんを嫉妬させるような恋愛がしたいなと思います(笑)。

マイコ:藤木さんとそういう恋愛が演じられるのは、本当に幸せ者だなと思います。だから、見ている方が本物の恋だと思うくらい、のめりこんで演じられたら。


ーーでは、最後に河原さんから意気込みをいただければ。

河原:コンプライアンス的にダメなことばかりの現代から見ると、1930年代の上海に生きる彼らの姿ってすごくプリミティブ(原始的)だと思うんですよね。いろんな事情や思惑を取っ払って、愛を貫こうと力強く前に進んでいくふたりや、それを取り囲む他の登場人物の生き方は生命力豊かで人間力に満ちあふれている。そんな彼らのエネルギーを最大限に引き出して、お客さんがチケット代を忘れるくらい、カタルシスのある作品にできればと思います。



衣裳:生澤美子
ヘアメイク:大渡八千代(藤木)、中原雅子・奥戸彩子(マイコ)

取材・文・撮影=横川良明

プロフィール
藤木 直人(ふじき・なおひと)
1972年7月19日生まれ。千葉県出身。95年、映画 『花より男子』の花沢類役で俳優デビュー。連続テレビ小説『あすか』をはじめ、『ナースのお仕事』シリーズ、『LOVE REVOLUTION』とヒット作に立て続けに出演。以降、映画・ドラマ・舞台・音楽とジャンルを問わず幅広く活躍。近年では『私 結婚できないんじゃなくて、しないんです』『嘘の戦争』など話題のドラマに出演する他、蜷川幸雄演出の『海辺のカフカ』『尺には尺を』など舞台でも高い評価を得る。

マイコ(まいこ)
1985年3月15日生まれ。08年、映画『山のあなた〜徳市の恋〜』のヒロイン役でスクリーンデビュー。その後、『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』『SPACE BATTLESHIP ヤマト』などの映画に出演する他、10年に大河ドラマ『龍馬伝』、11年にNHK連続テレビ小説『おひさま』に出演し、お茶の間でも広く親しまれる。近年の舞台出演作に『ガラスの仮面』『お気に召すまま』がある。

河原 雅彦(かわはら・まさひこ)
1969年7月7日生まれ。92年、ネオ演芸集団「HIGHLEG JESUS」を旗揚げ。総代として、全作品の構成・演出を手がけ、「ハイレグ・マニア」なる熱狂的なファンを生み出す。02年の解散以降は、俳優・演出家・脚本家として多方面に活躍。06年、シス・カンパニー公演『父帰る/屋上の狂人』の演出で第14回読売演劇大賞・優秀演出家賞を受賞した。16年は『50Shades〜クリスチャン・グレイの歪んだ性癖〜』の演出でも話題を呼んだ。


公演情報
cube 20th. presents
音楽劇「魔都夜曲」

作:マキノノゾミ
演出:河原雅彦
出演:藤木直人、マイコ、小西遼生、壮一帆、松下洸平、秋夢乃
   中谷優心、キッド咲麗花、村上貴亮、吉岡麻由子、前田悟、板倉チヒロ
   田鍋謙一郎、奥田達士、コング桑田、春風ひとみ、山西惇、村井國夫、橋本さとし 他

<東京公演>
日時:2017年7月7日(金)~29日(土)
会場:Bunkamura シアターコクーン
チケット料金:プレミアムシート 15,000円 S席 11,000円 A席 8,500円 コクーンシート 5,000円(全席指定、税込)

<愛知公演>
日時:2017年8月5日(土)・6日(日)
会場:刈谷市総合文化センター 大ホール
チケット料金:プレミアムシート 15,000円 S席 11,000円 A席 8,500円(全席指定、税込)

<大阪公演>
日時:2017年8月9日(水)~13日(日)
会場:サンケイホールブリーゼ
チケット料金:プレミアムシート 15,000円 S席 11,000円 A席 8,500円 ブリーゼシート 5,000円(全席指定、税込)

※プレミアムシートは前方限定、オリジナルお土産(当日お渡し予定)をお付けいたします
※チケット一般発売は、東京・愛知公演は2017年5月13日(土)、大阪公演は2017年5月20日(土)を予定

<公式サイト>
http://cubeinc.co.jp/news/#07

新闻来源:http://spice.eplus.jp/articles/111117
“萤之光”这把钥匙,打开了一扇名为“藤木直人”的门!

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・インタビューしちゃいました!!2017-04-15 00:00

音楽劇『魔都夜曲』
藤木直人、マイコ、河原雅彦 インタビュー



大戦前夜の魔都・上海を舞台に秘められた恋を描く音楽劇



 第二次世界大戦前夜の1939年。列強各国が共同統治をしていた上海租界には各国の思惑が渦巻き、街角には硝煙がくすぶっていた。次代の政界を担うと目されプリンスと呼ばれる主人公・白河清隆は、美貌の女・周紅花と出会い、美しくもはかない恋へと突き進んでいく……。

 脚本は濃密な人間ドラマを描く作家として定評があるマキノノゾミ。華やかさと暗部を抱えた激動の上海を舞台にした音楽劇について、主演の藤木直人、マイコ、演出の河原雅彦に稽古前の意気込みを聞いた。

藤木 「当時の上海は、今では考えられない危険な状況下だったはず。そういう中、僕があまり演じてこなかった自由奔放なキャラクターは想像し尽せない難しさはありますけど、実在の人物がモデルなので、歴史を演じる責任感を感じています」



マイコ 「生バンドでの音楽の華やかさと、歴史の影の部分があるので、ただ美しくて華やかな舞台ではない、ドラマティックな作品になる予感がしています。見ている方が、”本物”と思える恋模様を演じたいです」



河原 「音楽はもちろんマキノさんが描く重厚な物語を、当時の上海が放つ妖しさや混沌とした雰囲気を醸しながら、スリリングなエンタメとして客席に届けたいですね」



藤木もマイコも、河原演出は今作品が初となる。大劇場からライブハウス公演まで、独創的でエッジの効いた演出を行うと定評のある河原との仕事には楽しみが尽きないという。

藤木 「今まで鈴木勝秀さんや蜷川幸雄さんとご一緒してきたので、実は河原さんのように歳が近い演出家の方は初めてなんです。同世代で生み出すものがどうなるか楽しみです」

マイコ 「河原さんの演出はとても素敵だと伺っていましたので、コミュニケーションをとって、素敵な役になるように頑張りたいと思います」

河原 「今回、藤木さんの演じる白河はいわゆる当時の上流階級にいた人で、マイコさんの演じる周紅花は可憐な中に、影の部分を色濃く秘めたワケありの人物。品格とエネルギー、時代に詰め込まれたそのふたつの要素を最大限生かした舞台にしたいです」



スリリングで特別な時代を多彩なキャストで切り取る魔都の調べ。見逃す手はない。



インタビュー・文/新田哲嗣
Photo /齋藤豊
構成/月刊ローチケHMV編集部 4月15日号より転載
写真は本誌とは異なります

掲載誌面:月刊ローチケHMVは毎月15日発行(無料)
ローソン・ミニストップ・HMVにて配布



衣裳:生澤美子
ヘアメイク:大渡八千代(藤木)、中原雅子・奥戸彩子(マイコ)




【プロフィール】

藤木直人
■フジキ ナオヒト ’72年、千葉県出身。俳優・音楽アーティストとして活動。蜷川幸雄演出『海辺のカフカ』『尺には尺を』出演。

マイコ
■マイコ ’85年、東京都出身。舞台『ガラスの仮面』ほか、映画・ドラマなどでも不動の人気を獲得。

河原雅彦
■カワハラ マサヒコ 俳優、演出家、監督など多彩な顔を持つ。主な受賞歴に読売演劇大賞・優秀演出家賞など。

【公演情報】

cube 20th. presents 音楽劇『魔都夜曲』

日程・会場:
2017/7/7(金)~7/29(土) 東京・Bunkamuraシアターコクーン
2017/8/5(土)・2017/8/6(日) 愛知・刈谷市総合文化センター アイリス 大ホール
2017/8/9(水)~8/13(日) 大阪・サンケイホールブリーゼ

作:マキノノゾミ
演出:河原雅彦

出演:
藤木直人 マイコ 小西遼生 壮 一帆 松下洸平 秋 夢乃 高嶋菜七 浜崎香帆
中谷優心 キッド咲麗花 村上貴亮 吉岡麻由子 前田悟 板倉チヒロ
田鍋謙一郎 奥田達士 コング桑田 春風ひとみ
山西惇 村井國夫 橋本さとし


企画・製作:株式会社キューブ

消息来源:http://engekisengen.com/stage/interview/matoyakyoku/
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本帖最后由 北京猫 于 2017-4-25 13:58 编辑

藤木直人主演の妖しく華やかな音楽劇『魔都夜曲』が誕生



中央に藤木直人、後列左から、河原雅彦、マイコ  撮影:源 賀津己

1930年代の上海を舞台にした新作音楽劇『魔都夜曲』が上演される。主演に藤木直人、相手役にマイコ、その他演劇界で活躍する小西遼生、橋本さとしなど、顔ぶれも華やかだ。演出は、近年、次々と話題作を手がけている河原雅彦。激動の時代のエキゾチズムあふれる上海で、ジャズの音色と共に、秘められた恋と人間ドラマが繰り広げられるという。藤木、マイコ、河原の3人がその意気込みを語った。

『魔都夜曲』は、マキノノゾミ作によるオリジナル・ストーリーだが、モチーフとした実在の人物がいる。シベリア抑留中に亡くなり、悲劇のプリンスと呼ばれた近衛文麿首相の長男、近衛文隆である。彼の上海時代のエピソードをヒントに、今回のドラマチックな物語が生まれたとあって、主人公の白河清隆を演じる藤木も気持ちを引き締める。

「自由奔放な御曹司で諸国を遊学しているというキャラクターですが、戦争に向かっていく中で、今では考えられないような運命を背負っていきます。モデルとなった方がいるだけに、責任を持って演じなければなと思っています」。



主人公の恋の相手となる周紅花を演じるマイコも、その恋が時代に翻弄されていくとあって、歴史に思いを馳せずにいられないようだ。「中国人の父と日本人の母を持つ女性なのですが、彼女自身、いろいろと秘密を持っているようなんです。そのバックグラウンドを理解しなければいけないと思いますし、やはり簡単に演じてはいけない時代だと思うので、歴史的な部分もしっかり勉強したいと思っています」。

マキノが描くそんな骨太な人間ドラマに、演出の河原はどう色付けするのか。「僕はシンプルにエンターテインメントが好きなので、エンタメの華やかさに、いろんなものが混在していた当時の上海の妖しさも加えて、観ている方がドキドキソワソワするような部分を足していければなと思っています」。音楽劇としては、「ミュージカルとは違うので、気持ちを歌にするということではなく、音楽が物語に必要となる状況を作っていきたい」という目論見も。「藤木さんはギターも弾かれると聞いたので、そんなシーンも登場するかもしれません(笑)」。

河原が藤木とマイコに期待するのは、「生命力」。「国と国の関係に影響を及ぼすくらいの恋愛を貫くふたりですから。その前に進んでいこうとするプリミティブな人間力は、きっと今の時代に魅力的に映ると思うんです」。華やかに美しく力強く、新しい音楽劇が誕生する。

公演は7月7日(金)から29日(土)に東京・シアターコクーンで上演後、8月5日(土)・6日(日)に愛知・刈谷市総合文化センター 大ホール、8月9日(水)から13日(日)まで大阪・サンケイホールブリーゼと各地をめぐる。チケットは各地とも先行販売を受付中。

取材・文:大内弓子

消息来源:http://ticket-news.pia.jp/pia/news.do?newsCd=201704240000
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藤木直人さんSpecialインタビュー<前編>『魔都夜曲』☆リビング読者特別価格でチケット発売中!

2017/05/19




撮影/吉原朱美


 数々のテレビドラマで華やかな活躍を見せる一方で、蜷川幸雄演出の舞台『海辺のカフカ』、『尺には尺を』に出演し、舞台における表現も注目されている藤木直人さん。7月には主演舞台、音楽劇『魔都夜曲』に挑みます。巧者のキャストに囲まれて主演として舞台に立つこと、表現者としての自分について語る口調は、淡々として、謙虚。気負わず控え目ではいるけれど、落ち着いた物腰からにじみ出るのは舞台にかける不動の意志。飾らない言葉の端々に覗く、飄々とした茶目っ気が周囲を和ませて…。そんな藤木さんの、ちょっと不思議でやっぱりステキな人となりを、ぜひ感じ取っていただけたらと思います。



20周年を記念する舞台に指名されたからには・・・


――所属されている事務所キューブの20周年記念公演で主演を担うことに。どのような思いでお話を受けたのでしょうか。

 そうそうたる先輩方がいらっしゃるのに、何で俺?(笑)という思いは正直ありましたね。生瀬勝久さんや古田新太さんを筆頭に、数々の舞台で偉業を成してきた人たちがいるのに…。僕は今回がまだ4作目の舞台ですから…。でも、20周年を記念する舞台に指名されたからには、頑張らなきゃいけないなという思いはあります。昨年の舞台『尺には尺を』をやる時に、蜷川さんのシェイクスピアということで準備をしたいと思って、稽古に入る前に橋本さとしさんに見ていただいたりしたんですよ。なので、さとしさんと同じステージに立てる嬉しさというのもありますね。


――1930年代の上海を背景とした物語だそうで、藤木さんも最近、上海に行かれたと聞いています。

 とくに舞台のためだけというわけじゃなく、他の仕事に関する取材を受けたりもしました。中国で、日本のドラマを本当に熱心に見ている人たちがいるんだな、ということを知ることができただけでも良かったです。あとはやっぱり、その土地に行ってみて感じることもきっとあるだろうと。

今回の舞台はオリジナルストーリーですが、僕が演じる白河清隆というキャラクターは、一応モチーフとなった人物(近衛文麿元首相の長男・文隆)がいるんですね。その方が80年前に上海で、現地の女性と恋に堕ちたということは事実なわけで。それを肌で感じるだけでもやっぱり違いますよね。

僕は不勉強で文隆さんのことも、その当時の日本や上海のことについても詳しくは知らなかったんです。今回の話を受けて、彼を主人公とした小説を読んだりしましたが、こんなにも激しい生き方をした人がいたんだな…と。でも、今回の物語は実在した人物を描くわけじゃなく、そこをモチーフとした別のストーリーになりますからね。



単純に観るのは楽しい。も自分がやるとなると・・・

――藤木さんは、作者のマキノノゾミさんが主宰されていた劇団M.O.P.の舞台をよくご覧になっていたそうですね。

 僕がこの世界に入ったのは今の事務所ができる前だったので最初は系列でもある大阪の事務所に入ったんですが、そこには関西の“そとばこまち”や“劇団☆新感線”の俳優さんたち沢山所属していたんですよ。だから関西系の小劇場のお芝居は結構観に行く機会がありました。
  
――やはり俳優としていろいろインプットするために?

 単純に観るのは楽しいんですよ。でも自分がやるとなると大変で(笑)。舞台は映像以上に形式にバリエーションがあるなと思うので、刺激も受けるし、すごいな~と思う。その一方で、じゃあ自分がその場に立ったら何ができるんだろう?と思うと、気軽に観に行けないなという気持ちにもなりますね(笑)。


――演出の河原雅彦さんとは、今回の舞台に関するお話をされましたか?

 まだ取材で対談させていただいたくらいです。やはり歴史的背景を考えると、単なるラブロマンスにはならない…といったようなことをおっしゃっていたかな。河原さんは、手掛けられた舞台を見ても、作風が幅広い方だなと感じますね。僕、初舞台がスズカツ(鈴木勝秀)さんで、後の二本が蜷川さんだったので、同世代の演出家の方とご一緒するのは初めてなんです。そこは楽しみですよね。



撮影/ 吉原朱美
取材・文/ 上野紀子

  ※藤木直人さんSpecialインタビュー<後編>は、5/26(金)に公開予定

消息来源:http://ent.living.jp/theater/72603/
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藤木直人は60歳で再ブレイク!? 林真理子、千葉県知事選立候補をすすめる

(更新 2017/5/20 11:30)



藤木直人(ふじき・なおひと)/1972年、千葉県出身。早稲田大学理工学部在学中の95年、映画「花より男子」でデビュー。以降、NHK連続テレビ小説「あすか」や、「ホタルノヒカリ」シリーズなどをはじめ、数多くのドラマ、映画、舞台などに出演。トーク番組「おしゃれイズム」のメインMCを務めるほか、音楽活動も行うなど、幅広く活動。現在、出演するドラマ「母になる」が放送中。7月7日からは東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンで、主演の音楽劇「魔都夜曲」の上演が控える(愛知、大阪公演あり)(撮影/写真部・岸本絢)

デビューしてから22年、ドラマ、舞台、トーク番組、音楽活動とマルチに活躍なさっている知性派イケメン俳優の藤木直人さん。7月7日からは主演の音楽劇「魔都夜曲」の上演が控えています。作家の林真理子さんが素顔に迫りました。

* * *
林:ずっと若い女の子の憧れの的ですよね。大学生の娘に、「きょう、藤木直人さんにお会いするんだ」って言ったら、「えっ、すごいじゃ~ん」と驚いてましたよ。

藤木:あ、そうなんですか。デビューしてから年月も経ち、最近は「母がファンです」と言われることが多いので、そう言っていただくのはうれしいですよ(笑)。若い世代の方が知っていてくれているだけでうれしいです。

林:知ってますよ、もちろん。

藤木:芸能界って3年が一区切りというか、3年ごとに印象に残るような役をやらなきゃいけないなと思っているんです。「俺も若いときは黄色い声援を浴びていたこともあったんだけど、最近の若い子はそんな時代を知らないんだろうな」って(笑)。

林:私たちの仕事も同じですよ。3年に1回はベストセラーを出さないと、「あの人誰?」って言われちゃいますから。

藤木:室井滋さんがいろんな占師の方に話を聞くお仕事をなさっていて、ドラマでご一緒したときに「この人だけは本当にすごいから、見てもらったほうがいいよ」って紹介していただいたことがあったんです。その人に占ってもらったら、「60歳を過ぎてから、もう一回売れる」って言われたので、それを信じて頑張ろうと思って。

林:いまも十分売れてますけどね。60歳過ぎて売れるって何だろう。ハリウッド進出とか?

藤木:でも、「役者で」と言われたわけじゃないから、どんなことかわからないですよ。

林:そうだ、政治家かもしれない。知性派ですし。

藤木:バカがばれないように、クイズ番組にはなるべく出ないようにしてるので、そのおかげかもしれないですけど。

林:いやいや、藤木さんって、イケメンですごく頭がよくて高学歴というイメージをみんな持ってるから、これを政治に生かさない手はないと思いますよ。地元の千葉県知事なんかどうですか。森田健作知事のあとに。絶対いけますよ(笑)。

※週刊朝日  2017年5月26日号

新闻来源:https://dot.asahi.com/wa/2017051800036.html
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藤木直人さんSpecialインタビュー<後編>☆『魔都夜曲』☆リビング読者特別価格でチケット発売中!

2017/05/26




撮影/吉原朱美



音楽劇『魔都夜曲』主演・藤木直人さんインタビュー後編




蜷川幸雄さんから受け取ったもの


――そのラブロマンスの相手、ヒロインの紅花を演じるマイコさんの印象を教えてください。

 最初にお見かけしたのは資生堂のCMだったのかな。僕の中ではおしとやかで静かなイメージがあったんですけど、今年の初めに『お気に召すまま』(マイケル・メイヤー演出。シアタークリエ1月公演)という舞台を観に行ったら、そこですごくお転婆でチャーミングなキャラクターを魅力的に演じていらっしゃって。あ、すごい、こういうこともできるんだ!と、表現の振り幅の大きさに驚きましたね。(ご主人の)妻夫木くんとはドラマで兄弟役もやったし、知らない仲でもないので(笑)、終演後楽屋の廊下でお見かけした時に勇気を出して挨拶しました。まさか今回ご一緒するとは思わなかったので、あの時に挨拶しておいてよかったなと思います(笑)。


――お二人がどんなミステリアスな恋物語を見せてくださるのか、楽しみです。音楽劇なので、もしかして藤木さんも歌うことに?

 ジャズバーが舞台の一つになっているので、そこでシンガーの役の人が歌う…という感じなのだろうと予想していますけど、まだこれから作っていくので、最終的にはどうなるかわかりません。


――お稽古に入る前に、いろいろとご自身なりの準備をされるのですか?

 まあ蜷川さんの舞台の時は、稽古の初日から「ホンを持たずに立て」といった感じでしたからね。今やっているドラマ(『母になる』)も稽古スタート直前まで撮影があるので、そんなに準備はできないかも…とは思っているんですけど。でも実在された方がモデルになっているので、歴史的背景などに関してはしっかり勉強しておかないとな、と思っています。


――前作の『尺には尺を』のことを少しお聞きしたいです。本当に悲しく、残念なことに開幕前に演出家・蜷川幸雄さんがお亡くなりになりました。あの舞台を経験されたことで、藤木さんが蜷川さんから受け取ったものとは何でしょうか。

 受け取ったものか……。いや、感受性が豊かじゃないので、受けとめそびれた気がしますけどね(笑)。

その前の『海辺のカフカ』で蜷川さんとご一緒させていただいたので、つい番組でポロッと「蜷川さんのシェイクスピアに出てみたい」と言ってしまったのが、『尺には尺を』の始まりだったんです。「シェイクスピアは(前の『海辺のカフカ』よりも)もうちょっと厳しくいくから」と蜷川さんがおっしゃっていたと人づてに聞いていたんですけど、その後に倒れられて。

とにかく稽古場で自分の精一杯を出せるように、橋本さとしさんに稽古を付き合ってもらって自分なりに準備をしました。本読みの日を迎えて、「今日、いらっしゃれるのかな?」と思いながら準備をしていると、始まる時間の10分前くらいに、いつも蜷川さんが座っている椅子が運び込まれたんですよ。「蜷川さん来られるんだ! 蜷川さんの前でシェイクスピアを読むのはプレッシャーだな〜」なんて思ったりして。

でもやっぱり体調が悪くて来られない、皆で会いに行きましょうということで、翌日病院に行きました。演出補の井上尊晶さんに「皆で本読みをするから台本を持っていって」と言われたので、台本を手に待合室のようなところで待っていたんです。ああ、今から本読みをするんだな…と思ったけど、そこに現れた蜷川さんは、そんな元気のある状態ではなかったんですよね。

そんなことがあり、はたして上演自体ができるのか!?という状況のなかで、いろんな感情が混ざって…。でも、舞台をやると決まったからには頑張らなきゃいけないと思ってやりました。


――そのような思いを経ての、今回の舞台なんですね。最初に「さとしさんと同じステージに立てる嬉しさ」とおっしゃっていた、その気持ちがより強くわかったように思います。

 そうですね。今回はほかにもいっぱい、お世話になっている先輩、後輩もいますし。それでやりやすい部分もありつつ、知り合いばっかりだとやりづらい部分もあったり。僕はこの事務所ができた時からいるメンバーで、他の方達はほとんど後から入ってきた方ですが、皆さん舞台の大先輩ばかりですからね。もう切磋琢磨とかのレベルじゃない。僕がとにかく頑張らなきゃいけないだけです(笑)。


――お話をうかがっていると、藤木さんは本当に謙虚でいらっしゃいますよね。

 舞台に関してはどうしても、そうなりますよね。やっぱり舞台に立つにはある部分、特殊な技能を持っていないといけないと思うんですよ。今回の舞台では小西遼生くんなど、後輩でもそういった技能を持った人はいっぱいいます。まして劇団四季や宝塚などで学んで来られた方もいる中で、僕みたいな素人が立つのはリスクが大きいな~と感じるんですけど(笑)。

これまで映像の世界でも試行錯誤しながら手探りでやってきて、それしか方法を知らないわけだし、今回もそうするしかない。まあ、でも、僕がどうこうということじゃない。一番の目的は、チケットを買って、わざわざ劇場に足を運んでくださった方に「楽しい時間だったな」と思って帰っていただくことですね。
  


再来年でCDデビュー20周年。その前に原点に戻ろうかなと。

――公演を終えた後には、ライブハウスツアーを控えているとか。こちらはまたガラリと意識が変わりますね。

 そうですね。舞台というのはそれぞれのキャストのファンや、演出や戯曲のファンの方が観に来られるけど、ライブっていうのは基本的に僕を観に来てくれる人しかいないわけで。僕を支持してくれて、楽しい空間を作ろうと思ってくれている人たちがこんなに集まってくれたんだ…と。ツアーを重ねるごとにすごくハッピーで、恵まれているなと感じられます。

僕は高校の時にギターを始めて、その当時は「ギタリストになりたい」と単純に思っていた。今でもギターを弾いて、それを聴いてもらえる場所があるというだけで、すごく幸せだなと思います。今回は16年ぶりにライブハウスでやるので、どんな感じだったか忘れかけてます(笑)。

でも再来年でCDデビュー20周年になるので、集大成というわけではないですけど、その前にやっぱり原点に戻ろうかなと。ライブハウスから始めて、自分たちが作り上げてきたものは何だったのかな?ということをもう一回確かめたいと思いました。
  

――そこからまた次のステージにスタートですね。今年は主演舞台、ライブハウスツアーと、いろんな藤木さんの覚悟の場が見られそうです。

 そうですね。3クール続けてドラマに出たのも12年ぶりくらいなので。『尺には尺を』をやった後に、「あの舞台を経て、この次にやる仕事は何だろう?」と思っていたら、まさかのドラマ『THE LAST COP/ラストコップ』だったので雰囲気の差に戸惑いましたけど(笑)。舞台、映画もいいけれど、やっぱりテレビドラマが僕の戦場という思いはありますね。お世話になった場所だし、そこに居続けたいと思う。現場にいることが楽しいので、呼ばれるかぎりは出たいと思っています。

舞台は…、毎年じゃなくてもいいかな~というのが正直な気持ち、ですが、やるからには全力で頑張ろうと思うので今回の『魔都夜曲』を楽しみにしていただけたらと思います。
  

撮影/ 吉原朱美
取材・文/ 上野紀子

文章来源:http://ent.living.jp/theater/72795/
“萤之光”这把钥匙,打开了一扇名为“藤木直人”的门!

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本帖最后由 北京猫 于 2017-6-19 21:15 编辑

魔都・上海へようこそ!~音楽劇『魔都夜曲』にハマるためのビギナーズガイド
2017.6.18



来たる2017年7月7日(金)から、Bunkamuraシアターコクーンにて音楽劇『魔都夜曲』の幕があがる。

舞台は1939年の上海。“魔都”とも称されたこの都市に一人の男が降り立つ。男の名は白河清隆(藤木直人)。公家の血を引き、父は政府の要人という清隆の前に、ある二人の兄妹が現れる。中国人の父と日本人の母を持つ、周志強(チョウ・チーチャン/小西遼生)、周紅花(チョウ・ホンファ/マイコ)。清隆と二人の間には次第に友情が生まれ、清楚な外見の一方で自由奔放な紅花にいつしか惹かれる清隆。だが、二人の恋には、それぞれの宿命が待っており……。ときは第二次世界大戦前夜。清隆も、彼の存在自体が持つ宿命により、いやがおうにも歴史の大きな波に巻きこまれていく――。
――という本作のあらすじですが、この時代をリアルタイムで体感した方でも今や70代以上。記憶や体験の引継ぎはもはや難しい状況かと思います。そこで、音楽劇『魔都夜曲』をより楽しむために、時代背景や本作と切り離せない実在の人物、キーワードから、当時の「上海」はどのような街だったのかを駆け足で紹介します。



■魔都・上海ができるまで
現在の中国・モンゴルという巨大な領土をおさめていた清王朝が、1840年に勃発したイギリスとのアヘン戦争、そして1894年に勃発した日清戦争にも敗北すると、諸外国が次々と中国本土に押し寄せ、国土の沿岸の要所を租借、半植民地化します。また国内でも清王朝の弱体化と共に、民族の独立運動、革命運動が激化。南京に孫文(そんぶん)を臨時大総統とした中華民国が樹立すると、清王朝は1912年、最後の皇帝(愛新覚羅 溥儀/あいしんかくら ふぎ)の退位をもって300年近い歴史に幕を下ろします。中華民国は共和制をもってスタートしましたが、清王朝崩壊後に強大な力を得た袁世凱(えんせいがい)が権力を拡大し、ついに袁がこれまでの王朝のように皇帝の座につくと、孫文は日本に亡命。ほどなく袁が病死し、孫文も亡くなると、精神的支柱を亡くした中華民国は国内外共に混沌とした状態となっていきます。

■魔都・上海を知るためのキーワード
租界:前述の半植民地化の流れで、上海では、フランス、イギリス、ドイツ帝国、アメリカが清国から土地を租借し、それぞれのエリアで自分たちの居住区を作り、その中では中国とは異なる警察組織を持って植民地のように暮らしていました。これが「租界」。そのうち「フランス租界」は他国による共同租界とは異なり一国で作られていました。
「フランス租界」の特徴の一つに麻薬の法規制の緩さがあります。この結果「フランス租界」内での麻薬売買が多発、中国の秘密結社……チャイニーズマフィアとも呼ばれる「青幇(ちんぱん)」に至っては警察にわいろを渡して麻薬取引を堂々と行っていたりしたのです。
阿片(アヘン):ケシの実から取れるモルヒネを多量に含んだ代表的麻薬。鎮痛・催眠効果があり、病気やケガの痛み止めで使われていました。また、夢の中にいるような気分を味わえることから、現実逃避を目的として吸引を始めた人も多いようです。ただ、中毒・依存性が非常に高く、常用すると廃人同様に。上海には阿片を吸引・売買する「阿片窟」(アヘンクツ)と呼ばれる場所がいくつもありました。

スパイ(工作員):列強各国の政治・経済の情報が上海に集結していたことから、各国要人を渡り歩き、情報を得るために諜報活動をしていた人物がいました。表面上、裏稼業がまったくわからない職業についていることが多く、時には自分がしていることの真の目的も知らずに動いている場合も。その謎めいた存在は今もなお、映画やTVドラマ、小説などの題材になっています。
ジャズ:上海に入ってきたのは、西洋の政治・経済だけではなく、世界各国の文化も上陸。上海を流れる黄浦江(こうほこう)の西側に広がる外灘(わいたん、バンド)には、ここが中国であることを忘れるくらい美しい西洋式高層建築がずらりと並び、中華人民共和国となった今も文化遺産として保護されています。この時代、ジャズ音楽が特に好まれ、連日連夜、街のあちこちからジャズバンドの生演奏が人々を楽しませていました。ジャズ音楽を学びたくて日本から上海に渡る人も少なくなかったそうです。西洋諸国に半植民地化され、闇の部分が多い上海の中で、唯一輝くまばゆい光ともいえるでしょう。

抗日:日清戦争、日露戦争、韓国併合、第一次世界大戦などを経て、日本は軍の力にものを言わせて大陸に進出し、台湾・朝鮮・関東州(満州)などを支配、領土を増やしていました。この動きに抵抗する思想や実際の活動を「抗日」といい、満州事変・日中戦争の頃にその勢いはピークとなりました。先に触れたスパイ・工作員活動の目的が「抗日」という場合も少なくなかったようです。



■知ってほしい、1930~40年代の上海に関わる人物
国内外の世情が不安定な中、諸外国から多くの人々がやってきた中国・上海。この時代の上海、そして中国・日本で、いずれも数奇な人生を送った実在の人物を『魔都夜曲』に関わる方を中心にご紹介します。誰かと誰かがどこかでつながっているかもしれない……そんな運命の赤い糸を感じながらご覧ください。
近衛文隆:第34、38、39代内閣総理大臣・近衛文麿の息子。若年期はアメリカに留学、アマチュアゴルファーとして活躍。帰国後、父親の秘書官を経て、上海にある日本の私学の講師となり、上海に渡る。そこで鄭蘋茹(テン・ピンルー)と出会い、恋に落ちる。音楽劇『魔都夜曲』の白河清隆のモデルとなった人物。
川島芳子:本名・愛新覺羅 顯㺭(あいしんかくら けんし)。清朝の皇族の一人であり、日本人・川島浪速の養女として育つ。その後日本軍の工作員として活躍、「男装の麗人」「東洋のマタ・ハリ」と呼ばれるようになる。

李香蘭:本名・山口淑子。中華民国・奉天で生まれ育つ。生まれもった美貌、日本語も中国語も堪能、さらにすばらしい歌声を持つ淑子は長じて歌手となり、満州映画協会を代表するスター「李香蘭」となり二つの祖国の狭間で翻弄される。

甘粕正彦:日本の陸軍軍人。国内で甘粕事件を起こし短期の服役の後、満州に渡り、関東軍の特務、満州国建設に携わる。また満州映画協会の理事長を務めており、李香蘭とも関わる。

愛新覚羅 溥儀:清朝最後の皇帝であり、満州国の皇帝。だが、満州国は関東軍が作り上げた国であったため、皇帝という称号を持ってはいるが、実際は関東軍の認証がなければ何も決められない、「傀儡」(かいらい)の皇帝だった。

田中隆吉:日本の陸軍軍人。日本の数々の謀略活動に直接携わり、上海赴任時代には川島芳子と男女の仲になり、川島をスパイの道に引き込んだ。

服部良一:日本の作曲家、作詞家。1944年、ジャスなどの洋楽を「敵性音楽」とし、規制が強くなってきた日本を飛び出し、上海に渡って音楽活動をつづけた。『上海バンスキング』(後述)の作者・斎藤憐は服部に取材してこの作品を書いたと言われている。李香蘭、上海交響楽団と共に『夜来香』をシンフォニック・ジャズにアレンジした『夜来香幻想曲』を発表している。

鄭蘋茹(テン・ピンルー):中国人の父と日本人の母を持つ。その美貌は中国のグラビア雑誌の表紙を飾るほど。抗日運動に身を投じ、悲劇の末路を辿る。上海に渡っていた近衛文隆と出会い恋に落ちる。


■魔都・上海の「沼」にもっとハマりたい!~時代を描いた作品の紹介
こんなにドラマティックで魅力的な「魔都・上海」に心奪われたら最後、創作意欲に火がついてしまうのも無理のない話。最後にごく一部ですが、この街から生まれた作品を紹介します。気になる方は書店やレンタルDVDショップで検索を。

【舞台】

『上海バンスキング』
斎藤憐の戯曲。戦争の影がしのび寄る1936年の上海で、ジャズに情熱を燃やした男女を描く。後に映画化も。
ミュージカル『李香蘭』(劇団四季)
タイトルロール、李香蘭(山口淑子)の半生を描いた作品。山口淑子と藤原作弥の共著『李香蘭 私の半生』を原作に、浅利慶太が企画・構成・演出・台本を手掛けた。
ミュージカル『異国の丘』(劇団四季)
『夢顔さんによろしく』(西木正明。後述)をモチーフに、ときの総理大臣、近衛文麿の息子、近衛文隆が携わった和平工作と上海で出会った日中ハーフの美女、鄭蘋茹(テン・ピンルー)との恋を扱う。
『シャンハイムーン』(こまつ座)
井上ひさし作。蒋介石の国民党政府の弾圧を逃れ、ペンの力で中国人の意識を変えようとした作家・魯迅と彼を取り巻く人との交流を描く評伝劇。



【映画】

『ラストエンペラー』
ジョン・ローン主演。清朝最後の皇帝であり、満州国皇帝となった愛新覚羅溥儀の生涯を彼の自伝を原作に映画化。甘粕正彦役を坂本龍一が演じたことでも話題に。
『上海ルージュ』
コン・リー主演。1930年代、上海でアヘンと売春組織を牛耳っている男の愛人であり、上海いちの歌姫・金宝(チンパオ)の満たされない心の内を描く。
『ラスト、コーション』
トニー・レオン主演。日中戦争が激化する中、香港と上海を舞台に、抗日組織の弾圧を目論む特務機関員を暗殺しようとする女(鄭蘋茹がモデルと言われている)が、ターゲットとなる特務機関員に想いを寄せてしまう。
『支那の夜』
東宝の看板スター長谷川一夫と、満洲映画協会(満映)の看板女優・李香蘭が出演した「大陸三部作」の一つ。李香蘭は、本作を含め、中国人の芸名で出演したことを、後日裁判で問題視され、謝罪している。
『ジャスミンの花開く』
1930~1980年代の上海・香港で時代の波に巻き込まれながら懸命に生きる、3世代の女性をチャン・ツィイーが一人で演じる。
『さらば、わが愛/覇王別姫』
京劇役者の目を通して、日中戦争や文化大革命など大きく変化する近代中国を描く。後に日本で舞台化も。

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【マンガ】

『南京路に花吹雪』森川久美
日本人の父と中国人の母を持つ黄子満と、彼を取り巻く人々が昭和初期の上海で時代の光と影を感じながら時代の渦に巻き込まれていく姿を描く。

『虹色のトロツキー』安彦良和
日本人と蒙古人の間に生まれ、何者かに両親を殺され、自身の記憶をもなくしたウムボルトが運命に翻弄されながら懸命に生きようとする物語。実在の人物、レフ・トロツキーやノモンハン事件などがベースになっている。

『虹のナターシャ』大和和紀
昭和初期。上海で生き、日露ハーフの娘であり歌姫・ナターシャが愛と運命に翻弄されるドラマティックストーリー。宝塚歌劇団によって舞台化もされている。







【小説】

『上海リリー』(胡桃沢耕史)
二人の日本人は上海リリーという謎の女に出会う。スパイ、暗殺団、国と国のダイナミックな駆け引き…加速する冒険活劇の先に見えてくる人間模様とは?

『男装の麗人』(村松梢風)
「東洋のマタ・ハリ」こと川島芳子を取材し、その内容を小説化。後日この内容が漢奸裁判の証拠として扱われることになり、川島を死刑に追い込んだ、と非難される。ちなみに村松梢風は1923年に、上海に渡航し、その魅力にとりつかれ滞在。エッセイ「魔都」で初めて上海を「魔都」と表現した作家。なお、作家村松友視は彼の孫にあたる。

『夢顔さんによろしく 最後の貴公子・近衛文隆の生涯』(西木正明)
ミュージカル『異国の丘』の原作であり、また『魔都夜曲』の主人公のモデルでもある、近衛文隆の生涯を追ったノンフィクション小説。前半ではアメリカ留学、そして上海で出会った鄭蘋茹との激愛が、後半はシベリアでの抑留について書かれている。

『ジョーカーゲーム』(柳広司)
昭和12年、日本にスパイ養成学校「D機関」が設立され、そこから輩出されたスパイが、国内外問わず様々な場所で諜報活動を行う……という短編ミステリー小説。「魔都」とタイトルが付いた短編が上海を舞台としている。後に映画化、さらにはテレビアニメ化もされている。







公演情報


6月20日(火)日本テレビ系「ヒルナンデス!」(11:55〜13:55)に藤木直人がスタジオゲストで生放送出演!

cube 20th presents 音楽劇『魔都夜曲』(まとやきょく)」

■作:マキノノゾミ
■演出:河原雅彦
■出演:
藤木直人 マイコ 小西遼生 壮 一帆 松下洸平 秋 夢乃
高嶋菜七(東京パフォーマンスドール) 浜崎香帆(東京パフォーマンスドール)
中谷優心 キッド咲麗花(TPD DASH!!) 村上貴亮 吉岡麻由子 前田悟 板倉チヒロ
田鍋謙一郎 奥田達士 コング桑田 春風ひとみ 山西惇 村井國夫 橋本さとし


<東京公演>
■日時:2017年7月7日(金)~29日(土)
■会場:Bunkamura シアターコクーン
■チケット料金:プレミアムシート 15,000円 S席 11,000円 A席 8,500円 コクーンシート 5,000円(全席指定、税込)
  

<愛知公演>
■日時:2017年8月5日(土)・6日(日)
■会場:刈谷市総合文化センター アイリス
■チケット料金:プレミアムシート 15,000円 S席 11,000円 A席 8,500円(全席指定、税込)
  

<大阪公演>
■日時:2017年8月9日(水)~13日(日)
■会場:サンケイホールブリーゼ
■チケット料金:プレミアムシート 15,000円 S席 11,000円 A席 8,500円 ブリーゼシート 5,000円(全席指定、税込)
  

※プレミアムシートは前方限定、オリジナルお土産(当日お渡し予定)をお付けいたします
■企画・製作 株式会社キューブ
■キューブ公式サイト https://cube-s.wixsite.com/matoyakyoku
  



SPICER
森宮一星
フリーライター・プランナー

学生時代はバックパッカー経験を活かして旅行記を執筆。出版社退職後、音楽、映画、演劇など、好きなことをゆるゆると書く仕事をしています。インタビューも。

消息来源:http://spice.eplus.jp/articles/128017
“萤之光”这把钥匙,打开了一扇名为“藤木直人”的门!

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本帖最后由 北京猫 于 2017-6-22 20:00 编辑




プロフェッショナルの肖像 「 PRO-FILE」 藤木直人
国境を超える、秘められた恋の行方

metropolitana.tokyo [メトロポリターナトーキョー]
Stage, CULTURE2017.06.22

     俳優として、ミュージシャンとして、ときにはTV番組のMCとして…さまざまな顔をもちながら、活躍の幅を広げ続ける、藤木直人。近年では蜷川幸雄演出の『海辺のカフカ』、『尺には尺を』に出演するなど、舞台俳優としてもますます勢いにのっている。そんな彼の主演舞台音楽劇『魔都夜曲』が、7月に上演される。藤木にとっては初の音楽劇。まだ稽古前だという彼に、舞台への意気込みを聞いた。
 「今回は音楽劇ということで、上海のジャズクラブが舞台上に再現されます。歌や踊りに長けたキャストもたくさん出演するので、きっとドラマチックで華やかな舞台になると思います」
 物語の舞台は、1930年代の上海。フランスやイギリス、アメリカ、日本などから来た多くの外国人が行き交う、激動の時代まっただなかの租界地で、秘められた恋が描かれる。恋に落ちるのは藤木が演じる主人公・白河清隆と、演劇界で次世代の担い手として呼び声高い女優・マイコが演じるヒロイン・周紅花だ。白河は公家の血を引き、日本政府の要を担う父をもつ貴公子、紅花は中国人の父と日本人の母をもつ、秘密めいた女性。第二次世界大戦前夜、さまざまな思惑が渦巻く混沌とした状況のなかで生まれる2人の恋を、藤木はこう話す。
 「舞台となっている1930年代の上海は、今よりもずっと情報や通信手段が少なく、世界情勢も緊迫した時代。いろんな人たちがそれぞれの正義を信じて戦っていた状況のなか、自分たちの信念を超え、国境を超え、大きな障害を乗り越える愛というのは、今の時代の恋愛とは少し違う意味合いや質をもっていると思います」
 その一方で、人が恋に落ちたときの燃え上がるような感情は、いつの時代も変わらないのだと感じたそう。魔都・上海の街で、一体どのようなドラマが待っているのか。「白河は今まで演じてこなかったような、自由奔放で快活なキャラクター」と語る藤木。彼が演じる貴公子の一世一代の恋愛模様を、しっかり見届けたい。

ふじき なおひと
1972年7月19日、岡山県生まれ。早稲田大学卒業。在学中に映画『花より男子』の花沢類役に抜擢され、1995年俳優デビュー。並行して音楽活動もスタートし、1999年にCDデビュー。映画、ドラマ、舞台、音楽、司会など、多岐にわたり精力的に活躍中



cube 20th. presents 音楽劇『魔都夜曲』

7月7日(金)〜29日(土)までBunkamuraシアターコクーンにて上演。8月より愛知、大阪へ巡回予定。作:マキノノゾミ 演出:河原雅彦 出演:藤木直人/マイコ/小西遼生ほか

消息来源:https://metropolitana.tokyo/ja/archive/pro-file_1706
“萤之光”这把钥匙,打开了一扇名为“藤木直人”的门!

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